部下や子供とのコミュニケーションがうまくいかないのは、これが原因だった！

熊本市に事務所を移転して3年ほどたちました。特に昨年は、熊本地震の後、更に事務所を移転し、あわただしい1年でした。今年は腰を落ち着けて、地に足の着いた仕事をしたいと願う税理士の吉住です。

前回は、『問題点』の定義の話でしたが、『問題点』を把握するということは、コミュニケーションをスムーズにすることに役立つことを述べたいと思います。

皆様も以下のような経験をお持ちではないでしょうか。お子さんや部下に指示を出し、『わかりましたか』『はい、わかりました』とのやりとりで、指示を了解したことを確認しました。数日後、指示したことの出来栄えを確認したところ、自分が指示した内容とは、まったく異なる結果になっていました。

部下は望まない結果を導き出したにもかかわらず、自慢げに仕事の内容を説明しています。上司は我慢できなくなり、いきなり叱責しました。『誰がこんなことをやれと言ったんだ！』部下は鳩になり、豆鉄砲をくらっています。おとなしい鳩ならば、豆鉄砲をくらい続けます。中には向こう意気の強いのがいて、突然、猛禽類に変わって反撃に出てきます。『部長がやれと言ったんでしょう！私がこれほど頑張ったことの何が悪いんだ！』『馬鹿者、私はこんなことを指示していない！組織の中で、勝手なことをやっていいと思っているのか！』そしてこれ以後、この上下関係はうまくいかなくなりました。部下はやる気をなくし、態度が悪くなってしまいました。

部下は指示内容を了解していたはずでした。しかし、結果は全く違ってしまいました。一体、なぜこんなことが起こってしまったのでしょうか。

この原因は、指示を出したとき、上司と部下のあいだで、仕事が終わったときの『あるべき姿のイメージ』が異なることによるものです。つまり指示を出した時点で、上司と部下の間で仕事のゴールが異なっているのです。『いや、そんなはずはない。部下は、はっきりわかりましたと言ったんですよ』と言われるかもしれません。しかし、私の体験上、自信を持って述べますが、仕事がとんでもない方向に向かったのは、上司と部下の間で仕事のゴールが異なっていたからです。

(次回へ続く)