本当の管理とは、実行する前に障害を除去する活動である

アコウダイ、ヒラメとスズキがおいしいと思う税理士の吉住です。週に2度ほど熊本は田崎市場に買い出しに行きます。個人的には、脂ののった魚より淡白な魚が好きです。刺身には赤貝もいいですし、ヤリイカもいいですね。

昨日の続きです。営業のことを考えていただくとよくわかるかも知れません。

営業部長が部員のセールスマンを集めて、営業会議をやっていることがあります。セールスマンはその多くが月次目標を達成できていません。営業部長は部下に対して叱責を浴びせています。叱責を他のセールスマンに聞かせれば、役に立つだろう、何かの示唆になるだろうと思ってやっているわけです。

しかし、そんな会議はほとんど役に立たないんですね。セールスマンは失注して帰ってきているんです。どんなに叱っても、すでに失注してしまったその損失は永遠に返ってこないんです。

どうしてセールスに行く前にセールスマンが失敗しそうなところを洗い出して、指示をしてあげないのでしょうか。私はセールスマン1人1人に対して、事前にそういう指示をするのが営業部長の本当の仕事ではないかと思います。

俗に管理とはＰＤＣＡのサイクルを回すことであると言います。確かにＰＤＣＡのサイクルを回すことさえ難しい企業もあるようです。サイクルを回さないより回した方がいいとは思います。しかし、計画した、実行した、失敗した、改善した。計画した、実行した、失敗した、改善した、では本当に効果があるかどうか、わかりません。

実行する前に失敗しないように(経営)管理をする方がはるかに望ましいんですね。そのためには、定期的な目標面接が必要であり、指示を出すときの基本的な手法として、『問題点』の視点が必要になって来ます。

(次回へ続く)